統合失調症

精神科 心療内科 もの忘れ外来

統合失調症とは


人間の脳の働きは、脳に張り巡らされた神経のネットワークが司っています。
目や耳から入った情報の処理、思考、感情などは、すべてこの神経ネットワークの働きによって営まれています。
そうした働きをうまくまとめることができなくなっている状態、
つまり「統合」が「失調」している状態が、統合失調症という名前の由来です。

統合失調症の症状

統合失調症の代表的な症状には「陽性症状」と「陰性症状」、「認知機能障害」があります。

陽性症状

現実には無いものをあるように感じたり、存在しない声が聞こえたり、あり得ないことを信じ込んだりする症状です。これらを幻覚や幻聴、妄想と呼びます。

陰性症状

陽性症状とは反対に、陰性症状は、あるはずのものが低下している状態です。
喜ぶ、怒る、哀しむなどの感情が乏しくなり、表情の変化も少なくなります。
また、意欲が減退し、何事に対しても関心が薄くなり、身だしなみにも無頓着になります。
家族や友人を含め、他者とのコミュニケーションも避けるようになります。

認知機能症状

認知機能というのは、記憶したり、注意を集中させたり、計画を立てたり、判断したりする能力のことです。
統合失調症の患者さんの場合、この認知機能が低下します。

このような症状はありませんか?

  • 誰かが自分の悪口を言っている
  • 奇妙なものが見える
  • 体に妙な感覚がある
  • 誰かに見張られていると思う
  • 自分の行動や考えが誰かに支配されていると思う
  • 喜怒哀楽が乏しくなる
  • 意欲や気力が低下し、興味や関心を示さなくなる
  • 言葉数が極端に少なくなる
  • 他者とのかかわり合いを避けるようになる
  • 注意力がひどく散漫になる
  • 作業能率が著しく低下する

統合失調症は思春期から30歳くらいに発症しやすいです。本人に自覚がないことが多いため、身内の方が病気に気付き来院されることが多いです。

身近の方で上記のような症状がございましたら、一度専門医を受診なさるよう、お勧めいたします。